ネオリーン開発秘話~episode 5~ 実釣テストの結果とフィールドテスターのリアルな声-
- R.Nakanishi
- 5月26日
- 読了時間: 4分

ネオリーンの開発が設計・量産を経て、いよいよ実戦投入のフェーズに入った時。僕がまず聞きたかったのは、【現場で使ったアングラーの“生の声”】でした。
ここでは、実釣テストの中でも特に印象的だった、ADUSTAテスターの邊見 聡と山本 晃平からのフィードバックを紹介します。 彼らの言葉は、ネオリーンに込めた意図が“現場でどう活かされたか”を如実に物語っています。
■ フィールドスタッフ邊見 聡のインプレッション:過酷な状況で光る実力

✅「遠くても、狙った場所にビシッと決まる」
飛行姿勢の安定性を徹底追求したネオリーンは、遠投も近距離も気持ちよくキャストが決まる設計。 「ノープレッシャーな沖のピンにも思い通りに通せる。必然的に魚と出会う確率が上がる」との評価は、設計時にこだわったウエイトバランスを証明してくれました。
✅「濁流の反転流でも強くアピール」
荒天時、大雨による濁流下であえて上アイセッティングに切り替え、チャガー音を強調。
「ルアーサイズを超える音量が生み出せて、反転流に入れた途端に水面爆発。あれは忘れられない」と語る邊見氏。 タフコンディション時の“強さ”にも信頼を置いていただいています。
✅「狭い野池のオーバーハングでも使える」
真夏の野池。低弾道キャスト→ポーズ→最小移動距離のドッグウォーク。 「柔らかめのロッド+下アイの組み合わせが極めて優秀。オーバーハング下に滑り込ませてから移動距離を少なくしたドッグウォークが◎」とのこと。
✅「手に取って感じる“持つ喜び”」
デザインや存在感も大きな魅力に。 「ただのポッパーじゃない。“自分の武器”として持ちたくなる感じがある」という感想は、まさに我々が目指していた所有感のある道具としての理想像です。
■ フィールドスタッフ山本 晃平のインプレッション:多面性と汎用性が光る

✅「サイズを超えた飛距離に驚いた」
「正直、見た目のサイズ感からは想像できなかった飛距離。しかも着水までの姿勢が安定していて、すごく投げやすい」と語る山本氏。 飛びと制御性の両立が、沖の魚とも確実に向き合える武器になっています。
✅「スプラッシュの質が繊細で多彩」
「“ピチュッ”と軽く飛ばすスプラッシュから、“ポコッ”とした音まで自在に演出できる」との評価。 アングラーの技量に応じて幅広い操作が可能で、チャガー系に慣れていない人にも扱いやすいという意外な“間口の広さ”も明らかになりました。
✅「まるでミノーのような“泳ぎ”でバイト」
興味深かったのは回収中の“レンジ入り”アクション。 「少し潜らせて引くと、カップが水を噛んでミノーライクな泳ぎに。これで何本か獲れたのは予想外だった」とのこと。回収アクションという多様性も魅力です。
✅「ロッドワーク次第で表情を変える」
「とにかく引き出せるアクションの幅が広い」と評されたネオリーン。 使用するロッドやフックセッティングによって“性格”が変わるのもこのルアーの醍醐味です。
中西からの極秘チューン紹介

ネオリーンはリアフックをフェザーフックにし、アピールと食わせをプラスしてリリースしました。ですが、より移動距離を少なくし、ロッドワークに俊敏に反応させられる簡単なチューンがあります。
それは前後ともに通常のフックに変更すること。
極めて簡単なチューニングではありますが、フェザーフックの水流抵抗を無くすだけで驚くほどロッドワークに対するレスポンスとアクションの幅が変化します。おすすめセティングは前後ともBKK Fangs62(UA)#6。必ずしもUAである必要はありませんがこれによってバスフィッシングもチニングもそのまま流用可能です。
フェザーのアピールと食わせ力を削ぐセッティングですが、その分動きはキレキレになりますので是非試してみてください。
最後に
ここまで全5回にわたり、ネオリーンの開発秘話にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。

僕自身、ポッパーというルアーには特別な思いがあります。数あるトップウォータープラグの中でも、これほど多彩に、そして自由に遊べるものは他にないと思っています。
だからこそ、ネオリーンには“自分が心から信頼して投げられる道具”として、ストレスなく使える性能をとことんまで追求しました。
単に「釣れる」だけでなく、投げて、操作して、そして手にすること自体が楽しくなる存在であってほしい。それがネオリーンに込めた僕の願いです。
これからいよいよ、トップウォーターのベストシーズンが始まります。ぜひ、皆さん自身のフィールドでネオリーンを投げてみてください。
きっと、その水面の先に「いい魚との出会い」が待っているはずです。
ネオリーンが、皆さんの釣りに新しい楽しさや感動をもたらす存在になれたなら──
それ以上に嬉しいことはありません。
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