【A-PEN68開発の記録】第4話
- R.Nakanishi

- 2 日前
- 読了時間: 4分
~A-PEN90の単純ダウンサイズが抱えた課題~

フラッグシップさん・トップバトラーさんと出会って、チニング――特にチヌトップという世界を知って、今現在のチニングの流れをいろいろ教えてもらいました。
そこから、「昔作ってたA-PEN 60」というモデルを思い出して、あのときの試作をベースに、チニングにも使えるレベルで再度設計し直していこうと考えました。
もちろん、基本は“バスで使いやすい”ということ。そして“ベイトでもスピニングでも扱えるサイズ感”。そのうえで、チニングでも使えるように、しっかり創り込みたいと。
ベースにあるのは、A-PEN 90の使用感。飛距離感や操作感、そしてワンノックサウンド。この【A-PENらしさ】を、もう一度小型モデルにしっかりと詰め込みたい――
そんな思いから、開発が再スタートしました。
このA-PEN 60は、その後「A-PEN 65」にステップアップしていくことになります。
それは2024年の夏ごろのこと。

「A-PEN 60っていう試作があるんですけど、これをバスにもチヌにも使えるようにしたいんですよ」という話をフラッグシップさん・トップバトラーさんとしながら、どうしても気になっていたのがA-PENの大きな特徴のひとつ、“ワンノックサウンド”が入れられていなかったことでした。
つまり、この時点ですでにA-PEN 60には明確な課題があったんです。A-PEN 90をそのまま縮小したA-PEN 60は、内部構造がどうしても細くなりすぎてしまう。結果として、A-PEN特有の水中に広く響く「カンッ」というワンノックサウンドが出せなかったんです。
なんとか内部構造を構築しても鳴るのは、せいぜいラトルが転がるような「コロコロ」という音だけ。正直に言って「これじゃ意味がないな」と思いました。さらに当時のA-PEN 60は、このサイズ感での飛距離を優先して固定ウェイト構造にしていました。
確かに、このサイズの割には飛ぶ。でもその代わりに、A-PENの核である“ワンノックで誘う”という要素が失われてしまっている。それは自分の中でもはっきりしていました。
「これではA-PENじゃない」
そう感じていたんです。
ちょうどその頃、フラッグシップさん・トップバトラーさんと何度も開発の相談をする中で必ず出てきていた話がありました。
それが「5g、6gでは軽すぎる」という指摘です。今のチヌトップで使うことを考えると、ベイトタックルで投げられる重さが欲しい。
「最低でも7g以上は欲しい」

チヌトップを本気でやり込んでいる方なんですが、TK拓也さんとのやり取りの中でも、やはり同じ話が出てきました。「もう少し飛んで、アピールも欲しい」この意見は、自分の中でかなり大きかったです。
そうした流れの中で、A-PEN 60のままでは限界があるという判断に至りました。チヌトップでも使うなら、ベイトでしっかり投げられる重さが必要。もちろんこれは自分のバスのスタイルにも合致する。
だったら一段階サイズを上げてまずは7g〜8gを目指してみよう。そうして選んだのがA-PEN 65というサイズでした。

A-PEN 60からA-PEN 65へ。わずか5mmの違いですが、この差は内部構造にとっては非常に大きい。ボディ内部に余裕が生まれたことで、それまでA-PEN 60では諦めていたワンノックサウンドの構造を、飛距離と両立しながら再び組み込める可能性が見えてきました。これは本当に、大きな転換点でした。
A-PEN 65にしたことでようやく、
・ベイトタックルで使える重さ
・7g〜8gという現実的なウェイト帯
・A-PENらしい遠投性能
・A-PENらしいワンノックサウンドの復活
この4つを同時に成立させるスタートラインに立てた。
A-PEN 60は、「小さくする」という方向性の確認。そしてA-PEN 65は、「A-PENとして成立させるための最小サイズ」を見つけるためのステップだった。そういう位置付けだったと思っています。
次回はA-PEN65の複数のサンプルで行ったテスト釣行【A-PEN65、バスフィールドでの検証】をお届けします。







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