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  • R.Nakanishi

ザックロールYAJIROBEE開発秘話~episode 1~

ADUSTAのルアーデザイナー中西です。

このブログでは の開発ストーリーやコンセプト・チューニングなど、今まであまり明かしていない部分をお伝えできればと思います。

episode 1 となる今回はザックロール YAJIROBEE の開発ストーリー。

なぜザックロール YAJIROBEEを開発することになったのか?をご紹介いたします。


オーストラリアディーラーからのリクエスト

ADUSTAオーストラリアディーラー グラディエーターの社長ステファンさん

きっかけは2016年のフィッシングショー直後、オーストラリアディーラーのグラディエーター社ステファンさんとのミーティングがスタートとなりました。もともとオーストラリアではHALCO社のナイトウォーカーなどマーレーコッド・オーストラリアンバス用でノイジーが一般的に使用されており、特に日本クオリティの羽ものも好んで使われるということでADUSTAとしてマーレーコッド・オーストラリアンバス用として開発がスタートしました。

羽もののレジェンドたち

羽ものの歴史は深く、世界的にもっとも有名といえるのはへドン社のクレイジークローラーかと思います。しかし実際のオリジナルといえるルアーはへドンがクレイジークローラーを発売した1940年代から遡ること約12年、1928年にJimDonalyBaits社が発売したWowやJerseyWowが起源といえ、2020年の現代にいたるまで、およそ100年間その基本形態は変化していない良く考え抜かれたルアージャンルと思います。

1990年代 トップウォーター最盛期。日本産羽根ものの基礎を築いたとされるデカダンストーイ

そんな羽もの系ルアーも日本で一度目の流行が起こったのは1995年ごろから。

日本製羽ものの基礎を築いたともいえるクワイアットファンク社が製作するデカダンストーイが当時のトップウォーターブームを折檻したのが始まりでした。

僕はそんな偉大なレジェンドたちを使わせていただきながら日本のトップウォーターバスフィッシングを楽しんでいました。

タックルセレクト

●ローギアでの立ち上がり重視

日本の羽ものの歴史から見て、デッドスローからの立ち上がりは必要不可欠なアクション要因であり、特に突き詰めた部分でした。

ザックロール YAJIROBEE開発にあたって僕が使用していたタックルは 6’10”のMHグラスコンポジットロッドにナイロンライン16lb・カルカッタコンクエスト200のローギア(5:1クラス)タックル。このタックスセレクトは、特にハジくバイトが多発するノイジーにおいて、ノセることを重視。かつローギア、デッドスローからのリトリーブスピードの微調整のしやすさとベストアクションを引き出しやすいということを重視した結果でした。

ノーマルギアやハイギアとは一味違った使用感を体験いただけると思います。


水押しと水なじみ

羽ものルアーに限らず、トップウォーター系のルアーでは、水にいかに馴染んでいるかといったところを重視してセッティング出しいています。【水押し】やや比重が重めに設定され、水をしっかりとボディに絡みながらアクションすることを意味しています。ザックロール YAJIROBEEも羽ものでありながら後部重心・高比重で設計していることでアクションの水なじみが良く、水をボディにまといながらアクションしてくれます。


飛距離とアクションレスポンス

デッドスローアクションを実現する後部重心のウエイトバランスは同時に飛距離も稼ぎ出すことが出来ます。ザックロール YAJIROBEEは既存の羽ものでは珍しい後部重心設計でキャスト時の飛行姿勢が安定しキャスタビリティに優れています。ロングキャストはもちろん、オーバーハングや流れ込み際のピンスポットなど正確にアプローチすることができます。


オーストラリア釣行で実感したこと

マーレーコッドが潜むオーストラリアの渓谷

硬質発泡ウレタン素材による初期ハンドメイドサンプルが、あらかた完成した2017年1月。幸運にもオーストラリアで実際に釣行することが出来ました。

オーストラリアでの釣行をサポートしてくれたマットさん

当時のオーストラリアは例年にないほどの猛暑で僕たちが釣行を行った日も、最高気温39度をマーク。水温も上がり切っており、ガイドしてくれたロコアングラー【マット】さんも【今日は渋いよ】という状況下でした。

ファンタジーの世界に入り込んでしまったかのような自然が創り出す造形。ただただ圧倒される。

フィールドは険しい渓谷地帯、下っていき夕暮れ時。

ザックロール YAJIROBEEで強烈な3バイト。ヒットには持ち込めず。。。あまり捕食がうまいわけではなく、ルアーが通り過ぎた後にバイトが出る感じでした。


スプリットリングが。。。後悔先に立たず

現地では興奮していたのもあってしっかりとサンプルルアーを確認できていませんでしたが、帰国後、改めてサンプルルアーをよく観察している、スプリットリングが延ばされてました。のせられなかったのではなく、ばらしてしまっていたということに後からきずきました。この教訓は非常に参考になり、製品直前の最終サンプルのウエイトセッティング・フック設定に反映させ、現在の後部重心・高比重のザックロール YAJIROBEEが完成しました。


アマゾンでの再挑戦

オーストラリアへ行った2017年。同年7月にはアマゾン川へ釣行。現地用のミノーやペンシルベイトを開発することが主たる目的でしたが、同時に開発中のジャークスパイカー130やザックロール YAJIROBEE・ハートブラスターもテストすることができました。ピーコックバス相手には早い動きが良いようでミノー主体の釣行となりましたが、タライロンは遅い動き・特にノイジーなど音が連続的に出るものに反応が良くザックロール YAJIROBEEにかなりの好反応を示してくれました。


タライロンの強烈なファイトでウイング部分を破壊された。現在のザックロールはこの教訓を活かしている。

ウエイトバランスは最終段階のものになっており、ノリ・フッキングともにいい感じのテスト釣行が展開出来ました。現地アングラーやガイドは羽もの系ルアー自体始めて見たらしく非常に物珍しく見ており、最初は釣れないとからかっていましたが釣果が出始めると、とても興味深く実際に使ったりして釣果も出してくれていました。

このアマゾン釣行では、ABS樹脂製でできたサンプルを持ってテストしており、

ウイングリグは流石に激しいバイトとで破損しましたが改善点も見つかり、ボディ内部構造等は強度面でアマゾンの猛魚にも耐え抜いてくれました。

次回はそんな ザックロール YAJIROBEE の原型・設計はいかにして生まれたか?をお伝えできればと思っています。


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