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  • 執筆者の写真R.Nakanishi

A-PEN開発秘話~episode2~

更新日:1月10日

ADUSTAのルアーデザイナー中西です。

このブログではA-PENの開発ストーリーやコンセプト・チューニングなど、今まであまり明かしていない部分をお伝えできればと思います。


エピソード2となる今回はA-PENの原型・設計はいかにして生まれたか?をお伝えできればと思っています。


A-PENの原型


●学生時代から煮詰めてきていたペンシルベイトを25年の歳月を経てリメイク。


アマゾン釣行の初期コンセプトを実現できるペンシルべイトのアイデアは、実は僕が学生時代に製作していたルアーの中にありました。

僕が最初、ルアーを作り始めた時は今とは全く違う作風でトラッド系のルアーを製作していて、理想とするアクションを基準にルアー形状を決めていくスタイルでした。

(その基準はリアル系を作るようになってからもずっと続けていて、今の僕の開発方法もこの基礎に根差しています。)

当時は毎日釣りに行き、作ったルアーをテストし、改良しを繰り返す毎日を過ごしていました。(台風や病気でどうしても出れないとき以外は釣り場に立っていました。振り返ってみれば今も変わらず同じことをずっと続けているってことなんですが。。。)そんな中でも特にトップウォーター・ペンシルベイトは思い入れの強いルアーの一つでした。


●ペンシルベイトへのこだわり。数ある製作モデルの中の一つ


皆さんもご存じのように一言でペンシルベイトといっても様々な種類があります。

ドッグウォーク重視のバーサタイルタイプ。

足の長いスケーティングで水押しが強い水平浮きスケーティングタイプ。

ピンスポットで粘れるテーブルターンタイプ。

アクション時にポッパーのようにスプラッシュを上げられるスプラッシュペンシル。

垂直に近い浮き方でベイトフィッシュの逃走アクション(パニックアクション)を得意とするダイビングペンシル。

学生時代はそれぞれのタイプをウッドで一つ一つ手削りで微妙に違う形状で製作。ウエイト設定も少しづつ調整し、自分が理想とするペンシルベイトを作りたいがために釣行から帰っては夜遅くまで製作していました。当時作っていたウッドルアーは、ほとんど友達に譲ったりして手元に残っているものは僅かですが、その中にA-PENのもとになるペンシルベイトが含まれていました。



●原型となったハンドメイドモデル

幾度かリペアコーティングしたバスウッド製ハンドメイドペンシル。モチーフはハス。シンプルではあるが形状は細部に至るまで使い安さを重視して作っていた。A-PENの基本設計はこの名もないペンシルベイトを踏襲して作られている。






A-PENの基になったハンドメイドウッドモデルは、僕がリアル系ルアーを製作し始めて少し経った頃の作品でした。全長120mm・バスウッド製・特徴的なオムスビ型断面を持つ流線型の形状・ややテール重心のウエイトバランス。

このペンシルベイトはバーサタイルに使用でき、キャスタビリティも非常によく5’6”クラスのロッドでも遠投が効く僕の中で理想に近い仕上がりでした。実戦で使っているうちに鵜を釣ってしまったり(なんというか鳥をだませたっていうのは魚をだますよりも個人的に自信を持てた出来事でした。咥えて少し飛んで行っただけでフッキングはしてませんが。。)対岸のストラクチャーに引っ掛けたりと使用頻度が高いがゆえに起こるアクシデントが重なった時期があって、ここまで完成度の高いルアー(自画自賛ですいません。自分的にも気に入っていた偶然作れたかもしれない一本だっただけに)を失うことが怖くなってそれ以来使わないようにしていました。

『いつの日かベーシックなペンシルベイトを量産できる時が来たら、このペンシルベイトを作りたい。』そう思ってとっておいたルアーでした。

そして今回いよいよそのタイミングが訪れ20年の歳月を経てウッドからABS樹脂製へ。ABS樹脂製でしか再現できない機能を盛り込んで90mmのA-PENとしてリメイクすることができました。


次回はそんなA-PENの内部構造や素材についてご紹介できればと考えています。



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